フラッシュには「瞬き」という意味があります。幼児の目の前でカードを1秒以内のスピードで切り替えると、カードが瞬いて見えることから、そのような名前が付いているのでしょうね。
フラッシュカードは、先生と子どもが向かい合って行います。先生はカードの束を用意し、一番後ろのカードの裏面に書かれた文字を覚え、1秒以内のスピードで束の一番前に繰り出すと同時に読み上げます。
この一連の動きをループのように連続させて、カードの束を一気に見せます。 子ども側からは、目の前のカードが1秒以内のスピードで音声と共に、次々に素早く切り替わるように見えています。 カードの部分的な要素を目で追うことができず、無意識のうちにカード全体を一瞬で捉えざるを得ないように仕向けているのです。
フラッシュカードは、「大量の情報を子どもに一度にインプットさせられる」という点がメリットです。数字や漢字、植物や虫の名前、乗り物、食べ物の名前など、子どもにどんどん情報を与え、物知りにさせるのです。
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生まれて間もない子供は、世の中のことを何も知りません。お母さんと一緒に世の中に触れながら周囲の世界を学んでいくのです。様々なことを、実際に触ったり、見たり、聞いたりと、体験しながら世界を広げていくのです。
しかし、フラッシュカードを使えば、それを一瞬で行うことができます。
ひこうき、でんしゃ、ヘリコプター、ふね、じてんしゃ…
このように刷り込んでいけるので、知識はどんどん増えていきます。
世の中のことを早く教えるという目的においては、効率的な教育法と言えるかも知れません。1歳や2歳の子どもが「あ・い・う・え・お」を読めるようなるのですから、すごいですね。
これらについては、実はあまり触れられていません。このフラッシュカードの学習法については、確かに優れた一面がありますが、同時に弊害とも言えるデメリットも存在します。
フラッシュカードは「物事に興味を持たせる」ためや「数や文字に興味を持つためのきっかけをつくる」ために、軽い感覚でもって与えてあげたほうが良いかも知れません。なぜなら、1日に何度も何度もフラッシュしていては、子どもの正常な成長を妨げてしまう要因にもなってしまうからです。
幼児は全く知らないものに対しては興味を持ちにくく、「それはもう知っている」と感じるものに対しても興味が薄れてしまいます。体験や経験をしながら興味を持ち、自ら学習していくことが最も大切です。
カードで学習が完了してしまうと、体験も経験もしなくても、あたかも「それはもう知っている」という感覚が芽生えてしまいます。「本物」に対しての興味も薄くなってしまうこともあるようです。初めて見ることや知ることに対して、飽きているような状態になってしまうからです。
小学生や中学生になっても同じことが言えますが、特定の勉強法だけをしていると1方向しか見れない状態になってしまいます。
幼児期の脳の発達を目的とするのであれば、とにかく子どもの興味のある事をどんどんやらせてあげましょう。「学ぶことは楽しい」「新しいことを覚えるのは楽しい」「出来たときの達成感は気持ちがいい」「出来ないときは悔しい」などといった喜怒哀楽全ての感情を大切にしてあげましょう。
フラッシュカードは、記憶力や反射神経など右脳を鍛えることに関しては優れていますが、実は利用頻度や使い方次第で、弊害もあるのだということを理解する必要があります。
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