子どものしつけ方

子どものしつけ方

幼いころに教えられたことというのは、大人になっても自然にできてしまうものです。お受験などを視野に入れている方は特に考えさせられる部分だと思います。
でも「しつけ!!しつけ!!」と必死になりすぎてはいませんか?
お子さんはその時、どんな表情をしていますか?
お子さんに自然とマナーが身に付くにはどうすればいいのでしょうか?

『しつけに「お」をつけないで!!』

「こうするのよ!!」「駄目よ!!」としつけをしようとすると、だんだんと必死になる口調が荒くなってしまいますよね。特に「人に迷惑をかけること」はさけようと、口うるさくなってしまっていることはありませんか?
もちろんお母さん方がお子さんの将来ことを思って一生懸命になっておられるのは充分理解しています。
ただお子さんにとってはどうでしょうか?
お母さんの気持ちは100%伝わっているのでしょうか?

お母さんが「しつけ」と口うるさくなってしまっているときのお子さんは、とても暗い表情を浮かべていると思います。
お母さんの顔色をうかがうような表情かもしれません。
それで本当に子どもの身についているといえるのでしょうか?
そのような状態の「しつけ」は、子どもにとっては「おしつけ」にしかなっていません。
「今これをしないとおこられる」という気持ちからしていることがほとんどといえます。

 もちろんけじめも大事です。
「昔は怒ると怖い人が近くにいて(たいていはお父さん)たたかれた。」なんて聞きます。
たたくことは絶対に避けるべきですが、現代の世の中にも「怒る人」が必要です。
でも全員が怒る人だとどうですか?
けじめも何もありません。
怒ってばっかりでは気持ちは伝わらないということでしょうね。

ここで大切となってくるのが「習慣」です。

たとえば
靴を脱ぐとき、家ではバラバラでいいけどお友達のお家では揃えなさい。とか、人にあったら「こんにちは」など挨拶しなさいとか、場面によって決まりがゆらいでいませんか?
挨拶や靴の脱ぎ方、片付け方などは基本中の基本ですが、これがとても大切なことなのです。0歳からしていれば2歳になるころにはしっかりと身に付きます。

『気持ちとともにしつけましょう』

「え?0歳からしつけるの?」と思われた方も多いでしょう。
信じられない方も沢山いらっしゃるとおもいます。それ以前に「それこそ0歳におしつけ」と思われたでしょう。でもそうではないのです。

私は数年間保育士をしてきました。
その中で、「無理なく習慣づける」ことをしてきました。
たとえば 「靴」に関してです。
0歳のやっと歩けるようになった子を1~2人つれて散歩に出かけます。
はくときも脱ぐときも、一緒に靴箱までいきます。実際に大人がしているのを見ていてもらうのです。無理やりでなく、「靴、とりにいこうか」と自然とさそいます。
子どもは「靴=外」と結びつくのでとてもやる気です。
このことを繰り返すと、1歳後半には完璧に自分の靴箱がわかりとってくるようになるのです。
この場合子どもは全く「無理」を感じていません。
本人がしたくないときは「じゃあ先生が直すから見ていてね」と優しく声をかけるからです。

もちろん保育園と家庭がちがうことは理解していますが、このように「習慣づける」ことが大切なのです。
家庭も同じように靴の置く位置をきめてあげることはできると思います。何かマークになるものを貼ってあげるとよりわかりやすいでしょう。挨拶に関しても、適当にしてしまうのではなくしっかり習慣づけましょう。

『しつけよりもお手本が大切』

最後に1つとても大切なことをお伝えしておきます。
それが「大人が子どもの手本となること」です。

子どもばかりにさせて、大人はしていないことがよくあります。
挨拶を徹底するなら、しっかりとしたあいさつをする、靴のことなら大人も同じようにすることです。
お子さんの見本は近くにいる大人、つまり保護者の方です。
お子さんと一緒にすれば、自然と「おしつけ」でなくなるはずです。
お子さんの将来を見据えた、正しい「しつけ」をしてあげてください。