ままごと 遊び

ままごと 遊び

女の子の遊びの人気上位には必ず「ままごと」があります。普段見ているお母さんになりきることで違う世界で遊ぶことが出来るのが魅力なのでしょう。最近では男の子がキッチンに立って遊ぶ姿も見られます。

今回はその「ままごと」に着眼点を置いてみたいとおもいます。ままごとを通し、まねることがいかに大切なことかお伝えしていきます。

遊びと子供の成長

子どもの遊びというものはどのように発展していくのでしょうか?

産まれてスグに玩具で遊ぶ子はいませんよね。

産まれて間もない赤ちゃんが、最初に興味をもちあそぶのが「自分」です。 何もかもがはじめての世界で、赤ちゃんはまず手や足が気になり始めます。まずは手や足を口に入れてこれは何か確かめていきます。このころは玩具がなくても十分楽しんであそびに夢中になります。

寝返りをうったり、ずりばいをしたりするようになると、今まで見ていた天井だけの世界から一転し目の前に置かれた玩具に興味を持ち始めます。
それを手に取ろうと必死で動こうとしたり、つかむことができたら口にいれて確かめたり、これはなんなのかの確認作業に移るようになります。
そうしているうちにつかまり立ちができるようになり歩けるようになります。天井しかなかった視界が段々と広がっていくのです。

 

2歳ともなると、「自分だけの世界」から殻をやぶり、すこしずつ「友達との世界」へと変関心が変化していきます。そうなると遊び方も大きく変わってきます。例えば「一人遊び」から、「仲間がいる遊び」へと発展していきます。

具体的に言えば、遊んでいるときにほかの子が近づくと、取られないように押したり、たたいたりしてしまいます。これは、自分のスペース(空間)に他人がはいってくることを排除しようととっさにでる行動です。

時間が経つにつれて「○○ちゃんと一緒がいい!!」と友だちを見てあそびに取り入れようとするようになります。だんだんと周りが見えてきたということです。さらに友達と遊びたいという気持ちが発達していくと、遊びが高度になっていきます。ルールのある遊びやままごとなどがその典型的な例です。

ままごとからみえる将来

友達が数人集まらないとままごとは、はじめられません。それは「役」があるからです。

その「役」を演じて、そのものになりきることがままごとの最大の楽しみだといえます。
では子どもはどんな「役」を演じているのでしょうか?

一般的に「ままごと」といえば「お母さんごっこ」つまり、家庭の様子の再現と思われるかもしれませんが、実はそれだけではありません。

保育園では「ままごと」と言わずに「再現あそび」という呼び方をするところが多いようです。つまり、経験したことを「再現」するあそびなのです。それは主に、職業の再現がほとんどでして、例えば医者、看護師、美容師、保育士、パン屋さん、スーパー、ファーストフード店など種類は様々です。

 

この遊びを進める時に一番大切になってくるのが、「想像力」です。この「役」の人はどんなことをするかな?どんなことをいうのかな?と考えながら遊びます。もちろん相手がいる遊びですから、その反応によって瞬時に考えなければならないこともでてきます。 遊びのなかで想像力を鍛えているというイメージですね。

 

ただ「再現あそび」ですから、経験したことしかできません。

ただしいくら想像力が豊かであってもそのものを知らないと無意味です。保育園では散歩途中のお店によったり、実際に様々な職業の方に保育園に来てもらったりして子どもの「経験」を育てていきます。そうすることで再現あそびの材料が子どもの中に蓄えられ、しいては創造力を養うことにつながるのです。

これは保育園のなかだけではありません。家庭でもあてはまります。

出かけるときのひとつのツールとして、さりげなく様々な職業にふれさせてあげるのもいいとおもいます。

沢山の職業に触れ、沢山の「役」をすればそれだけ、知識を蓄えているということですから、しいては将来を考えるときの材料のひとつになるのです。

ままごと・ごっこ遊びのまとめ

「再現あそび」は日常に様々な場面のきりとりです。そこにある感情や様子をもとに自分たちで作り上げるあそびなのです。「想像力」を養って、将来へとつなげる手助けは大人の何気ない行動です。