子供の幸福度についてチェックしてみました。

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今回はイギリスにある育児研究所が明らかにした、子供が感じている孤独感についての意識調査についてご紹介しております。

友達と夢をかたる小学生、学校でムードメーカーのように明るく振る舞う子どもたち。しかし学校から家にかえった子供が感じている課題の中に、大変興味深い内容がありました。

それは多くの親が仕事、家、生活、お金などの生活環境に悩みを抱えながら生きているという現実です。

楽しい気分で家にもどった子供たちにとって、今日の出来事や週末のお出かけなどの会話を待ち望んでいる子供も少なくないはずです。

こういった家庭内の環境により、夢を見ることをあきらめてしまい、やがて何事にも興味を示さなくなってしまう子供たちが増えているとも言われております。

小学校高学年にもなると身体は大きくなり、まだ幼さが残るものの、生意気なことを言い出すようになります。そのころに自分の思い描く理想の家庭と、学校や周りの友達と接する中で、「なぜ自分の家だけ他と違うのだろう?」と疑問を抱き始める年頃でもあります。

いわゆる、思春期の始まりでもあります。
子供の思春期は「親や教師による一方的な押し付けに反発する」心身的に不安定な時期だと言われております。

このころから、大人の助言には一切耳を貸さなくなります。

大人としてはついつい腹を立てたり、指導をしようと試みますが、受入れる心のシャッターを閉ざした思春期の子供たちに理解してもらうのはとても難しく、お互い理解しあえず、余計に距離が開いてしまう原因にもなります。

このままでは関係をよくするどころか、お互い顔を見るのもいやになってしまいます。

さらに家庭環境も円満だとはいえない状況になってしまい、ポジティブに考えることよりも、いかに関わらないかなど、ポジティブな考えしか生まれず、とても悪循環な環境になってしまいます。

ではどうすれば、親子の関係をうまく保てるのか、前置きが少し長くなりましたが、冒頭でお伝えしたイギリスの育児研究所による子供の幸福度と親子の関係性において、大変興味深い調査内容があったので1部をご紹介していきたいと思います。

数十人の子どもに集まってもらい、以下の質問をしたそうです。

① 私の両親は、必要なときにいつでもそばにいてくれる。
② 私の両親は、愛情をもって、大切にしてくれている。
③ 私が悩みや問題を抱えるときに、どんなことでも両親に話すことができる。
④ 私の親は、いつでも私と会話をしてくれる。
⑤ 私の両親は、悩みや問題を抱えているときに注意を私に向けてくれない。
⑥ 私の両親は、自分の考えが正しくないと感じさせる。

イギリスで行った調査結果では

① と答えた子どもが76%
② と答えた子どもが65%
③ と答えた子どもが56%
④ と答えた子どもが20%
⑤ と答えた子どもが11%
⑥ と答えた子どもが7%

であったそうです。

ちなみに、大人を対象とした別の調査で、
とても関連性の高いデータがありました。

それは、イギリスで育った人は「考えの違う人ともうまくやっていける」と答える人が
日本で育った人の約3倍以上になるとも言われております。

別のデータでは日本の若者は企業へ勤めても3年以内に人間関係がうまくいかず、退職してしまう傾向にあるようです。
これはお互いに相手を理解する考えがないまま大人になり、ついには自分に向いてないとか、上司にいじめられているだとか、人間不信になってしまう原因なんではないでしょうか。

さて、以上に上げた①~⑥の項目のうち、自分の子どもがご家庭内でどのように感じているのか、ぜひ聞いてみてあげてください。

中には、まじまじと質問することは恥ずかしいと思う方もいるかもしれません。しかし子どもから見た客観的な受け止め方を知ることができる「きっかけづくり」として、ぜひ活用してみてほしいと思います。

そして、④⑤を子どもたちが即答したら、それは黄色信号だと思ったほうがよいかもしれません。

赤信号は子どもたちが完全に心のシャッターを閉ざしてしまうことです。
できる対策として、少しずつ子どもと接する時間をつくったり、一方的に指導するだけでなく、「ゆっくり聞いてあげる」ことが大切です。 

そして「どうしたらうまくいくだろう」と子ども自身で考えて、答えを見つけられる環境をつくってあげることがとても大切です。

参考: 子どものやる気をうまく引き出すコツ

自分自身で考えて行動できるようになると、大きな自信となり、客観的に自分を評価できる大人へ成長していきます。

うちの子は手が着けられないとあきらめてしまう前に、いま子どもが何を考えていて、何に不安を抱えているのか聞いてあげることが大切です。

そしてその課題を解決していく姿勢を見せることにより、やがて家族全員が幸せに過ごせるような環境へ変わっていくのではないでしょうか。