「いじめ」の問題と対策について

「いじめ」の問題と対策について

幼稚園・保育園から次の段階の小学校で、一種のカルチャーショックを受ける子供も少なくないようです。

子供にとって大きな集団生活の場である学校内で、成長の通過点で生じる「いじめ」について、前向きな視点から以下の要領でその対処法などを探ってみました。

■生活環境の変化で起こりやすい「いじめ」について

就学前に学んだ事を効率よく実践する事を求められる毎日に、大きなストレスを感じやすい低学年が、登校拒否に陥りやすいのは、ゴールデンウィークあたりが最初(大人も経験する5月病のようなものかもしれません)と思われます。

規則正しい生活に追われて、1日の疲れを癒す「睡眠」も十分取れず、活力のもとである「食事」(特に朝食)抜きで、学習に参加する子供の場合は、五感の減退が心配されます。

そのサイクルが続けば遅刻や欠席が増える事も考えられ、クラスでの存在感が薄らぐことから、仲間はずれの「いじめ」の対象になる場合があるようです。

〈対処法=生活環境を整える〉

低学年の間は、「睡眠」と「朝食(バランスの良い)」は十分に取るようにして基礎体力をつけましょう。遊びも勉強も気力と体力が必要です。

(就学前のお弁当から給食への移り変わりで、ますます食物の好き嫌いの傾向がはっきりしてくる時期です。その感情移入は生活全般に広がる傾向がありますので、子供が嫌いなものを排除、受け付けないままで、終わせないように長いスタンスで健全な食育を心がけましょう。)

■友達のグループ化で起こりやすい「いじめ」について

子供たちの間でコミュニケーション作りが活発になる1学期後半から、夏休みを挟んだ2学期の始めぐらいに、クラスで孤立する子供に対して、「いじめ」が活発化する傾向があるようです。

クラスメイトで作るグループに馴染めず、浮いた存在として目立つことや、どちらつかずの中途半端な態度が敬遠されて嫌がらせを受けたりする子供同士の人間関係(男女でイジメの質に違いがあると言われたのは、今は昔の事かもしれませが)は底が浅い(同じグループが長続きしないという意味で)と言われますが、残念ながらそこから重大な事件に発展する事は無いと、言い切れないのも実情かも知れません。

〈対処法=友達とのコミュニケーションを見守り、大人が変化をキャッチする〉

主に小学校では、友達と遊んだりして交流する時間は休憩時間しかありません。

その短い時間に集中して、積極的にクラスメイトに話し掛けるタイミングを掴む努力が大切です。

友達の輪を広げることが出来ず、休憩時間も一人でいる事が多くなると、孤独感から様々な問題行動へ走りがちになる事もあるようです。

ですが保護者は、友達が出来ずに悩む子供を叱ることが無いように、子供へ配慮することを忘れないようにしましょう。

それに伴い、担任と保護者の関わり方次第で、子供が素直に先生へ気持ちを話せるようになるかもしれません。

(人見知りの激しい子供の場合)担任への不満があっても謹んで、子供が学校に対して疎外感を持たないよう気を配る必要があります。

まとめとして

現在では、成長の通過点に生じる「いじめ」に対して、子供がイジメを克服できる強さを持てるように、大人の指導が欠かせないと思います。

相手の痛みや思いやりを忘れた心にイジメの要因が潜むことや、多様な人間性に揉まれて生きることを恐れないなど、道徳的に伝えていく事が肝要かもしれません。

「いじめ」に苦しむ心の葛藤を乗り越えて、成長できる人間になれるように、後にも先にも子供自身にそれを受け入れる、大きな優しさと強さが不可欠ではないでしょうか。

それをサポートできるのは、身近に子供が絶大なる信頼を寄せることが出来る、子供を愛する大人の存在があることが第一条件かも知れません。

Posted in: 幼児/子供育成