友だちとあそんでいると不意に手を上げてしまうことがありませんか?相手が知り合いのお子さんだったりすると余計に親は困ってしまいますよね。
でも友だちと手をだすケンカをしてしまったとき、どんなふうに止めたらいいか迷うときがありませんか?子どもの気持ちを尊重したいけどケガをさせてはいけないからとすぐに怒ってしまいませんか?
今回はそんな手が出てしまう子どもの対応についてご紹介します。
子どもは仲良く遊んでいるようにみえても、すぐにケンカしているなんてことがよくあります。何度仲裁にはいてもやっぱりすぐにケンカしてしまいます。それは物の取り合いだったりしますが、その中でなぜかいつも手が出てしまう子がいると思います。ほかに何も原因がないのに不意に手がでてしまう子もいます。
このような状況がつづくと、保育園や小学校から状況を聞かされることがあります。そして家庭のことを沢山聞かれますよね。家ではそんな様子はないと言っても解決策にはならず、堂々巡りになってしまうことが多いです。
解決策を見出したくても、なかなか見つからないことがほとんどです。それは根本的なことが理解できていないからです。
では、手を出してしまうときの子どもの様子を考えてみましょう。どんな気持ちでしてしまうのでしょうか?
まずはおもちゃでのトラブル時に手が出てしまうときの子どもの気持ちです。そのおもちゃを自分のものにしたいという気持ちが一番にありますね。でもそのおもちゃを引っ張っても取ろうとしても自分のものにならないとなると、子どもは最終手段としてたたいたりひっかいたりしてしまうのです。
他の事例としては何もなく突然手が出てしまうことです。理由が何もないと大人は考えがちですが、意外とそうでもないことがほとんどです。その子にとって、何か嫌なことがあった時に手が出てしまうのです。
いずれにしても口で表現できればそれが一番なのですが、そういうわけにもいかないのが子どもなのです。でも嫌なことがあったから手がでるという単純な気持ちだけではないことも多いです。それは自分が強いということを表現するための手段として手が出ているということです。
嫌なことがあった時に手が出てしまう子どもは、口で言うように手本を見せていけば次第におさまっていきます。根気は必要ですが確実に収まります。
難しいのが、強さを表現するために手を出す子どもです。暴力で周りがいうことを聞いたという経験があるためにそのようなことになってしまうのです。それは、自身がされた経験がもとになっている可能性もあります。
つまり、何か悪いことをしたときに注意されるのと同時にたたかれたりつねられたりしたことがもとになっていることがあるのです。
その子は自分自身の経験から、友だちにも同じように手を出してしまうのです。もちろんその子が叩かれたりしたときは何か悪いことをしたときなのでしょうが、そこの記憶は残っていません。「叩かれた」という事実だけが頭に残ってしまうのです。
そんな状況を辞めさせるためには、「暴力=強さの表現」という考えを覆す必要があります。そこを踏まえつつ、友だちとの関わり方の手本を見せてあげなければなりません。常に子どもの様子をうかがい手を出しかけたら、言葉で関わるように変えていってあげましょう。
また、経験から、そのような行動をしているわけですからそこも変えてあげなければなりません。しつけという名目でたたいたりつねったりすることは子どもにとって、しつけではありません。
なぜされたかも記憶しないまま、ただ、たたかれた・つねられたという記憶だけが残ってしまうのです。子どもにしつけと思うなら、言葉で理解させ見本をみせることが適切です。
子どもの行動をひも解くと日ごろの経験が見えてきます。気持ちを言葉にする手段を伝えたり見本を見せることで、だんだんと友だちをたたいたりする行動はおさまりますが、根本的なところを直していかなければなりません。
子どもの周りの様子を少し考えてみてください。糸口がみつかるかもしれませんよ。
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